過去の受賞者 Archive
おおさかシネマフェスティバル2023
大森一樹監督追悼記念上映と表彰式を開催!
今年で通算47周年を迎える大阪の映画ファンによる映画まつり、おおさかシネマフェスティバル(実行委員長:高橋聰)を、
3月5日(日)、ホテルエルセラーン大阪5階のエルセラーンホールで開催しました。
メインイベントとなる午後の表彰式では、総合司会の浜村淳さんが時にはゲストが驚くほどネタバレ全開の撮影舞台裏に迫り、 司会簫秀華さんとのコンビで、今年も笑いの絶えない大阪らしい表彰式となりました。
メインイベントとなる午後の表彰式では、総合司会の浜村淳さんが時にはゲストが驚くほどネタバレ全開の撮影舞台裏に迫り、 司会簫秀華さんとのコンビで、今年も笑いの絶えない大阪らしい表彰式となりました。
デビュー30周年で当映画祭初の受賞となった主演男優賞の村上淳さん(『夕方のおともだち』)は、他の受賞者に対してグイグイと近づいてくる司会の浜村さんに対し、自ら距離を縮めてみるというパフォーマンスも交えながら、地元(枚方生まれ、豊中育ち)での受賞に「心から感謝申し上げます」とご挨拶。廣木監督とは23年前のSM作品を含め13本でタッグを組み、ようやく受賞作で主演を果たしたという村上さん。
「2度目のSM作品、(SMに)目覚めたらラッキーと思って挑んだが、痛かっただけでした」と笑顔で撮影を振り返りました。
『ハケンアニメ!』で主演女優賞を受賞した吉岡里帆さんも、当映画祭で初の受賞となりました。
まずは「こんなに盛り上がっている授賞式に呼んでいただいて、本当に光栄です」とご挨拶。
浜村さんとは同じ京都出身で、地元話でひとしきり盛り上がった後、撮影で難しかった点を聞かれ、「演技に対して、監督の意見とプロデューサーの意見が食い違っているとき。
監督から『沈み込んで、周りが見えなくなる状況』とアドバイスを受けて演じると、プロデューサーが飛んできて『(演技が)暗い』と指摘を受け、そのあたりも現場で作りながらやりました」とエピソードを語られました。
『ラーゲリより愛を込めて』で助演男優賞を受賞した桐谷健太さんは2018年の主演賞以来、5年ぶりの受賞となりました。
冒頭のご挨拶でマイクを握り、「撮影現場ではその世界をどれだけ堪能し、充実して生きていくかを大事にしています。終わった後に賞で祝福してもらえるのは本当に嬉しいことです。
監督、キャスト、一緒にシベリアに抑留された役者さんたちの力なので、共に分かち合えたらうれしい」と熱い想いを語られました。現在も絶賛公開中の本作について、感動シーンをネタバレしながら熱く語ろうとする浜村との攻防で大いに沸かせた桐谷さん。主人公に厳しくあたる元軍曹役を演じたことについて、「彼も戦争の被害者、いろんな人の人生を狂わせるのが戦争で、その闇を表現する役ができました」
『サバカン SABAKAN』で助演女優賞に輝いた尾野真千子は、昨年の主演女優賞に引き続いて2年連続の受賞。
「こういう賞は何度いただいても嬉しいもので、昨年に引き続き2度目。嬉しいです!」と喜びを表現されました。
会場にいる金沢知樹監督に視線を向けながら「自由にやってくれということでした。(新人男優賞の番家一路と実弟が)兄弟で息子役をしてくれたので、ふたりに親にならせてもらい、演じる上ではちょっとラクでしたね」。
最近は100%母親役だという尾野さん。ロマンス映画をまたやりたいかという問いに「やりたいです!」と即答し、意欲を見せておられました。
映画初出演の『サバカン SABAKAN』で新人男優賞に輝いた一路さんと原田琥之佑さんは、「金沢監督がいるので緊張しなかった」「目の前でいるので下手なこと言えないけれど、ここに立てているのは金沢監督のおかげ」と客席の金沢監督へ感謝の言葉が溢れました。
金沢監督にご登壇いただくと、一気に撮影現場再現のような賑やかな雰囲気に。金沢監督も、原田琥之佑さんが演じた年中ランニングシャツのタケちゃん役のモデルが自分であったことを明かしながら、映画へ想いを語られ、若いふたりへさらなるエールを送りました。
ふたりでまた金沢監督の映画に出演したいかとの問いには「(番家)一路と一緒に何本でも撮りたい」(原田さん)。
『マイスモールランド』で新人女優賞を受賞した嵐莉菜さんは、川和田監督(新人監督賞)と受賞できる喜びを語りながら、反響が大きかったという本作について「台本を読んで(在日クルド人コミュニティのことなど)自分も知らない世界があることや、5カ国のミックスルーツを持つ自分が経験したことのある葛藤も描かれていたので、早く現場に入って撮りたいと思いました」と話されました。撮影では、自らが経験したことのないことを表現するシーンに不安を覚えたそうですが、「監督が支えてくれた」と、おふたりの信頼関係が垣間見えました。
「これからも、一つ一つ大切に演じていきたい」と最後に抱負を語られました。
監督賞では『夜明けまでバス停で』の高橋伴明監督がご登壇。
「制作側からの過酷な条件をスタッフ、キャストが受け入れ、努力、その熱い想いがこの賞につながりました」とご挨拶されました。
おおさかシネマフェスティバルには過去にも受賞経験があり、映画祭で馴染みの高橋監督の受賞作から感じる「社会的孤立」への怒りに対し、浜村さんもデジタル化が進んだ今人々が孤立していることへの警鐘を鳴らし、作品の主題に共鳴されていた様子。
高橋監督も「この機会に浜村さんを見習って、生涯現役をやってみようと思いました。
次回作は沖縄問題に取り組みたい」と、次なる目標を見据えておられました。
日本映画作品賞(『サバカン SABAKAN』配給:キノフィルムズ)では小佐野保エグゼクティブプロデューサー、外国映画作品賞(『Coda コーダ あいのうた』配給:ギャガ)では関西宣伝を担当された大手広告社の下高原啓人さんが代表して登壇され、高い評価を受けた受賞作について語られました。
他受賞者のみなさんコメントをご紹介します。(音楽賞:大島ミチルさん『サバカン SABAKAN』、撮影賞:斉藤幸一さん『とんび』はご欠席)
脚本賞:梶原阿貴さん『夜明けまでバス停で』
「(俳優からキャリアをスタートしたが)女性の俳優は30歳を過ぎると仕事が劇変する側面があるので、自分で脚本を書き、女性の雇用を増やそうと、男女雇用均等法を実践しています。 本作はホームレス女性殺人事件のあったバス停のすぐ裏手に住んでいたことから着想を得ており、映画の魔法で彼女を死なせないという選択をしました。(板谷由夏さん演じる主人公の年齢が、実際の被害者年齢より若いことを言及されると)64歳でも45歳でも危険であることは変わりないですし、(映画で描写するなら)若い女性の方がいいという風潮には抗いたい。 脚本執筆にあたっては、社会的な背景がある事件なので、社会性と娯楽性のバランスをとるのが難しかったです」
「(俳優からキャリアをスタートしたが)女性の俳優は30歳を過ぎると仕事が劇変する側面があるので、自分で脚本を書き、女性の雇用を増やそうと、男女雇用均等法を実践しています。 本作はホームレス女性殺人事件のあったバス停のすぐ裏手に住んでいたことから着想を得ており、映画の魔法で彼女を死なせないという選択をしました。(板谷由夏さん演じる主人公の年齢が、実際の被害者年齢より若いことを言及されると)64歳でも45歳でも危険であることは変わりないですし、(映画で描写するなら)若い女性の方がいいという風潮には抗いたい。 脚本執筆にあたっては、社会的な背景がある事件なので、社会性と娯楽性のバランスをとるのが難しかったです」
新人監督賞:山﨑樹一郎『やまぶき』
「大阪出身で岡山県真庭市という山がたくさんある場所で生活しながら、映画を作っています。生活しながらモヤモヤした気持ちや憤りをどういう形で出していくか。 制作環境が大変なので、インディペンデントで持続させるために、色々な方のご協力や、真庭市の行政や企業とタッグを組みながら、自主制作をしています」
「大阪出身で岡山県真庭市という山がたくさんある場所で生活しながら、映画を作っています。生活しながらモヤモヤした気持ちや憤りをどういう形で出していくか。 制作環境が大変なので、インディペンデントで持続させるために、色々な方のご協力や、真庭市の行政や企業とタッグを組みながら、自主制作をしています」
新人監督賞:川和田恵真『マイスモールランド』
「世界最大の少数民族と呼ばれ、数は多いけれど国を持たないクルド人の物語で、現在は日本に2000人ほど住んでおり、その数は増え続け、しっかりと把握しきれていない状況です。 わたし自身もこの状況を知らずに驚いたので、もっと知りたい、伝えたいと思って作りました。社会的な面がある一方、高校生の主人公とその家族の視点で描いた青春映画として楽しんでいただける作品。 主演の嵐さんとは、ミックスルーツとして日本で生きて感じてきたことを共に話し合った中で、彼女ならこの作品を一緒にやっていけると感じました。 映画を作るにあたり、たくさんのクルド人の方にご協力をいただいたが、難民申請中で出演いただくのは難しいので、内容面など様々な撮影のサポートをしていただきました。 この場で、改めて感謝の気持ちをお伝えしたい」
「世界最大の少数民族と呼ばれ、数は多いけれど国を持たないクルド人の物語で、現在は日本に2000人ほど住んでおり、その数は増え続け、しっかりと把握しきれていない状況です。 わたし自身もこの状況を知らずに驚いたので、もっと知りたい、伝えたいと思って作りました。社会的な面がある一方、高校生の主人公とその家族の視点で描いた青春映画として楽しんでいただける作品。 主演の嵐さんとは、ミックスルーツとして日本で生きて感じてきたことを共に話し合った中で、彼女ならこの作品を一緒にやっていけると感じました。 映画を作るにあたり、たくさんのクルド人の方にご協力をいただいたが、難民申請中で出演いただくのは難しいので、内容面など様々な撮影のサポートをしていただきました。 この場で、改めて感謝の気持ちをお伝えしたい」
ワイルドバンチ賞『I AM JAM ピザの惑星危機一髪!』辻凪子監督、大森くみこさん(活動写真弁士)
「大阪で生まれ育ったので、このような力強い賞をいただき、今日はワイルドな映画の主人公(ピザ屋でアルバイトをしているジャム)の衣装でやってきました。 昨年活弁付き新作無声映画を作り、生演奏、生の活弁で全国8カ所の映画館を廻り、小さい子どもから大人まで、声を出してケラケラ笑ってくれたのが、とても嬉しかった。 これからも2025年の大阪関西万博での上映を目標に、これからも頑張りたいです」(辻監督) 「初めて活弁を見たとき、映画なのにスクリーン横で人が喋り、ピアノ伴奏があるのに衝撃を受けて一目惚れしました。関西で活動を続けてこられた先輩方や、令和の時代に新作活弁映画を撮ってくださった辻監督のおかげで、今、関西では活弁ブームがきているのではなかろうかと」(大森くみこ弁士)
「大阪で生まれ育ったので、このような力強い賞をいただき、今日はワイルドな映画の主人公(ピザ屋でアルバイトをしているジャム)の衣装でやってきました。 昨年活弁付き新作無声映画を作り、生演奏、生の活弁で全国8カ所の映画館を廻り、小さい子どもから大人まで、声を出してケラケラ笑ってくれたのが、とても嬉しかった。 これからも2025年の大阪関西万博での上映を目標に、これからも頑張りたいです」(辻監督) 「初めて活弁を見たとき、映画なのにスクリーン横で人が喋り、ピアノ伴奏があるのに衝撃を受けて一目惚れしました。関西で活動を続けてこられた先輩方や、令和の時代に新作活弁映画を撮ってくださった辻監督のおかげで、今、関西では活弁ブームがきているのではなかろうかと」(大森くみこ弁士)
午前は昨年11月に急逝したおおさかシネマフェスティバル総合プロデューサー、大森一樹監督の追悼記念上映として、『暗くなるまで待てない!』(1975)と、そのアンサー映画と言える『明るくなるまでこの恋を』(1999)の2本を上映しました。『暗くなるまで待てない!』の上映後には、出演者の津田裕子さん、南浮泰造さん、栃岡章さんがご登壇。
同作の撮影を担当した高橋聰実行委員長と共に、映画の舞台裏や、デビュー前後の大森監督にまつわる思い出を語っていただきました。
さらに『明るくなるまでこの恋を』の上映後には、景山理さん(『明るくなるまでこの恋を』製作、シネ・ヌーヴォ、シネ・ピピア代表)、長谷川千尋さん(元朝日新聞記者)、藪下哲司特別委員(元スポーツニッポン)がご登壇。春岡勇二選考委員長の進行により、大森監督とのエピソードを語っていただきました。
同作を一晩で撮ったというシネ・ヌーヴォでの撮影を振り返った景山さんは、「100万円で映画はできたものの、炭で真っ黒になったスクリーンの貼り直しに追加で100万円かかりました」と今だから言えるエピソードを披露され、永遠の映画青年、大森監督が懐かしい逸話の数々をどこかで笑って見ていてくださるような、そんな特別な時間となりました。
おおさかシネマフェスティバル2022
尾野真千子さん、古田新太さんが主演賞で喜びを語る。おおさかシネマフェスティバル、3年ぶりに開催。
今年で通算46周年を迎える大阪の映画ファンによる映画まつり、おおさかシネマフェスティバルを、
新型コロナウィルス蔓延拡大による2度の中止を経て、3年ぶりに感染予防対策を行った上で3月6日(日)、
ホテルエルセラーン大阪5階のエルセラーンホールにて開催いたしました。
午前のワイルドバンチ賞受賞記念『COME & GO カム・アンド・ゴー』の上映に先立ち、高橋聰実行委員長が恒例の挨拶を行い、
3年ぶりの開催でご来場の皆さまへの感謝の気持ちと、映画まつりの思い出をたっぷりと語りました。
メインイベントとなる午後の表彰式では、現在NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』で声の出演中の総合司会、浜村淳さんが、冒頭にかつて映画まつりを訪れたスターたちの思い出を披露し、
冒頭から浜村節全開!受賞者とのインタビューでは映画の伝道師ぶりを発揮し、受賞作のことを中心に、各ゲストの素の顔を引き出すトークで感動と笑いに溢れる表彰式となりました。
鮮やかな赤いドレスで登場した主演女優賞の尾野真千子さんは、浜村さんが14歳の初主演作『萌の朱雀』からターニングポイントとなる主演作を紐解いていくインタビューに喜んでいただけました。
受賞作の『茜色に焼かれる』は「台本に血が通っていて、生きている感じがし、この世の中に伝えなくてはいけないと思いました。 石井監督が近くで獲物を狩るような目で(演技を)見ていなければ、こんな芝居はしなかったし、気持ちが表に出なかったでしょう」
受賞作の『茜色に焼かれる』は「台本に血が通っていて、生きている感じがし、この世の中に伝えなくてはいけないと思いました。 石井監督が近くで獲物を狩るような目で(演技を)見ていなければ、こんな芝居はしなかったし、気持ちが表に出なかったでしょう」
ロックなスタイルで登場した主演男優賞の古田新太さんは長い俳優人生の中で、映画の主演男優賞は今回が初めて。
舞台と違って映画は、撮影から出来上がるまでのワクワク感があるという古田さん。受賞作の『空白』では、 娘の事故死の原因となった店長を演じる松坂桃李さんをとことん追い詰めるモンスター父役を演じました。 舞台仕込みの迫力のある芝居と浜村さんから褒められ、「大きな声でしゃべらなければいけないと鍛えられています」。
舞台と違って映画は、撮影から出来上がるまでのワクワク感があるという古田さん。受賞作の『空白』では、 娘の事故死の原因となった店長を演じる松坂桃李さんをとことん追い詰めるモンスター父役を演じました。 舞台仕込みの迫力のある芝居と浜村さんから褒められ、「大きな声でしゃべらなければいけないと鍛えられています」。
初めての本格映画出演で助演女優賞に輝いたのは、バラエティやテレビ、ドラマと活動の幅を広げている大久保佳代子さん。
受賞作の『浜の朝日の嘘つきどもと』はセリフの多さに苦闘したと告白。「50歳になったけど、セリフが覚えられないし、しゃべってもうまく言葉が出てこなくて、役者の仕事は大変だと思いました」。 それでもタナダ監督や主演の高畑充希さんらとの現場は魅力的そうで、 「本当に映画が大好きで、1秒でもいい映画を作りたいという現場にもう一度いたいと思う。女優のお仕事もお待ちしております!」と女優業への意欲も見せていらっしゃいました。
受賞作の『浜の朝日の嘘つきどもと』はセリフの多さに苦闘したと告白。「50歳になったけど、セリフが覚えられないし、しゃべってもうまく言葉が出てこなくて、役者の仕事は大変だと思いました」。 それでもタナダ監督や主演の高畑充希さんらとの現場は魅力的そうで、 「本当に映画が大好きで、1秒でもいい映画を作りたいという現場にもう一度いたいと思う。女優のお仕事もお待ちしております!」と女優業への意欲も見せていらっしゃいました。
新人女優賞の片山友希さんは、受賞作『茜色に焼かれる』の居酒屋で、尾野真千子さんと二人で話すシーンは、始まる前からプレッシャーが大きかったとエピソードを披露されました。
浜村さんから歯切れの良い演技との言葉に、「映画が好きなので、こうやって賞をいただけるのはうれしいです」と喜びを語られました。
浜村さんから歯切れの良い演技との言葉に、「映画が好きなので、こうやって賞をいただけるのはうれしいです」と喜びを語られました。
もう一人の新人女優賞を受賞した津田晴香さんは地元神戸出身。
初の主演映画となった『まっぱだか』は、安楽涼監督の作品が好きで、監督が舞台挨拶で来場の際に泣きながら感想を伝えたことがきっかけで今回の出演に至ったことを語られました。 「当て書きだったので、自分と向き合う貴重な機会をいただけました」
初の主演映画となった『まっぱだか』は、安楽涼監督の作品が好きで、監督が舞台挨拶で来場の際に泣きながら感想を伝えたことがきっかけで今回の出演に至ったことを語られました。 「当て書きだったので、自分と向き合う貴重な機会をいただけました」
そして監督賞では『すばらしき世界』の西川美和監督が登壇されました。
『ディア・ドクター』で作品賞、主演男優賞、『夢売るふたり』で脚本賞と、過去に受賞歴を重ねた西川監督だけに、司会の浜村さんとの息もぴったり。 2015年、当時絶版の小説『身分帳』(佐木隆三)のことを知ったという西川監督は、 「過去に13年刑務所にいた男が出所して当たり前の日常を取り戻すだけの話ですが、当たり前の日常を取り戻すのは難しい。 30年以上前の小説なので、しっかり取材をして脚本を書きました」と昔、服役経験のある人への取材について語られました。 主演、役所広司さんについては、「方言の細かい調整を行い、クランクインまで自分の時間を使ってされる準備がどれだけ大変なのかがわかりますが、 カメラを回せば、そこに主人公が立っていました」とその丁寧な役作りを賞賛されました。
また、主演男優賞の松坂桃李さん、助演男優賞の鈴木亮平さん、 新人男優賞の倉悠貴さん、新人女優賞の駒井蓮さん、作品賞、脚本賞(大江崇允さんと受賞)の濱口竜介監督が動画コメントで受賞の喜びと感謝を寄せてくださいました。
助演男優賞の代理で東映株式会社関西支社長の星野哲さん、日本映画作品賞(『ドライブ・マイ・カー』配給:ビターズ・エンド)の代理で有限会社オフィス・リブラ取締役の山本雅絵さん、 外国映画作品賞(『ノマドランド』配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン)の代理で株式会社新通の中西千尋さんが代理登壇され、大ヒット映画の舞台裏をお話しいただきました。
スタッフ部門の受賞者コメントをご紹介します。
『ディア・ドクター』で作品賞、主演男優賞、『夢売るふたり』で脚本賞と、過去に受賞歴を重ねた西川監督だけに、司会の浜村さんとの息もぴったり。 2015年、当時絶版の小説『身分帳』(佐木隆三)のことを知ったという西川監督は、 「過去に13年刑務所にいた男が出所して当たり前の日常を取り戻すだけの話ですが、当たり前の日常を取り戻すのは難しい。 30年以上前の小説なので、しっかり取材をして脚本を書きました」と昔、服役経験のある人への取材について語られました。 主演、役所広司さんについては、「方言の細かい調整を行い、クランクインまで自分の時間を使ってされる準備がどれだけ大変なのかがわかりますが、 カメラを回せば、そこに主人公が立っていました」とその丁寧な役作りを賞賛されました。
また、主演男優賞の松坂桃李さん、助演男優賞の鈴木亮平さん、 新人男優賞の倉悠貴さん、新人女優賞の駒井蓮さん、作品賞、脚本賞(大江崇允さんと受賞)の濱口竜介監督が動画コメントで受賞の喜びと感謝を寄せてくださいました。
助演男優賞の代理で東映株式会社関西支社長の星野哲さん、日本映画作品賞(『ドライブ・マイ・カー』配給:ビターズ・エンド)の代理で有限会社オフィス・リブラ取締役の山本雅絵さん、 外国映画作品賞(『ノマドランド』配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン)の代理で株式会社新通の中西千尋さんが代理登壇され、大ヒット映画の舞台裏をお話しいただきました。
スタッフ部門の受賞者コメントをご紹介します。
撮影賞:四宮秀俊さん『ドライブ・マイ・カー』
「目の前で役者の芝居を見ながら撮影をするのが好きで、西島(秀俊)さんを撮影できて本当に楽しかった。 濱口監督は、いつも僕の隣で生の芝居を観ているので、撮る方としても心強かったです」
「目の前で役者の芝居を見ながら撮影をするのが好きで、西島(秀俊)さんを撮影できて本当に楽しかった。 濱口監督は、いつも僕の隣で生の芝居を観ているので、撮る方としても心強かったです」
音楽賞:石橋英子さん『ドライブ・マイ・カー』
「撮影中に音楽を作ることができたので、割と自由に色々なことを試しながら作れました。とても楽しかったです。」
「撮影中に音楽を作ることができたので、割と自由に色々なことを試しながら作れました。とても楽しかったです。」
新人監督賞:春本雄二郎監督『由宇子の天秤』
「映画館を出た後に、映画の中だけではなく、日常に戻った時に我々はどうすればいいか。 日常に起こりうるような、現実に肉薄する映画を作っていきたいと思っています」
「映画館を出た後に、映画の中だけではなく、日常に戻った時に我々はどうすればいいか。 日常に起こりうるような、現実に肉薄する映画を作っていきたいと思っています」
新人監督賞:上西雄大監督『ねばぎば新世界』
「大阪で生まれ育ち、喜びや悲しみ、いろいろな感情をその土地で描いていきたいです。大阪弁でしか表現できない人間がおり、その心を渡せるのは映画しかない。 人と人の間を温かいものがつながっているのが関西人で、喧嘩をしても仲直りできるのです」
「大阪で生まれ育ち、喜びや悲しみ、いろいろな感情をその土地で描いていきたいです。大阪弁でしか表現できない人間がおり、その心を渡せるのは映画しかない。 人と人の間を温かいものがつながっているのが関西人で、喧嘩をしても仲直りできるのです」
ワイルドバンチ賞『COME & GO カム・アンド・ゴー』リム・カーワイ監督
「『COME & GO カム・アンド・ゴー』は、インバウンドが最盛期のころ、大阪とアジアを行ったり来たりする人々の話。 大阪に住んでいる人も余裕がなく、彼らに関心を向けてこなかったので、この作品を機にもっと関心を向けてほしいですね」
「『COME & GO カム・アンド・ゴー』は、インバウンドが最盛期のころ、大阪とアジアを行ったり来たりする人々の話。 大阪に住んでいる人も余裕がなく、彼らに関心を向けてこなかったので、この作品を機にもっと関心を向けてほしいですね」
おおさかシネマフェスティバル2019
「おおさかシネマフェスティバル2019」が3月3日(日)、大阪北区のホテル エルセラーン大阪、エルセラーンホールで開催され、
ハイライトの表彰式では主演男優賞・役所広司さん、主演女優賞・趣里さんら豪華ゲストが登壇した。
■『孤狼の血』5冠達成!役所広司さん、阿部純子さん、白石和彌監督をはじめ、受賞者の皆さんが喜びを語る。
昼食休憩後、午後1時からの表彰式では、おなじみの総合司会浜村淳さんに加え、今年から新しい司会者として桂ちきんさんも登場。
まずは同映画祭の創立メンバーでもある大森一樹監督が「おおさかシネマフェスティバル(大阪映画祭)は自分たちが映画の賞をもらうために作った映画祭。100万円で作った映画で第1回の新人監督賞をもらいました。それから半世紀たち、昨年は300万円で作った『カメラを止めるな!』が30億円の興収をあげたのが一番うれしい。我々の夢を叶えてもらったと感謝しています。(シネフェスも)50周年ぐらいまで、がんばってほしいです」と挨拶。思わぬ切り口から挑む浜村淳さんのトークに受賞者もタジタジ。
受賞者の思わぬ素顔を垣間見ることができた。
まずは同映画祭の創立メンバーでもある大森一樹監督が「おおさかシネマフェスティバル(大阪映画祭)は自分たちが映画の賞をもらうために作った映画祭。100万円で作った映画で第1回の新人監督賞をもらいました。それから半世紀たち、昨年は300万円で作った『カメラを止めるな!』が30億円の興収をあげたのが一番うれしい。我々の夢を叶えてもらったと感謝しています。(シネフェスも)50周年ぐらいまで、がんばってほしいです」と挨拶。思わぬ切り口から挑む浜村淳さんのトークに受賞者もタジタジ。
受賞者の思わぬ素顔を垣間見ることができた。
おおさかシネマフェスティバル2018
「おおさかシネマフェスティバル2018」が3月4日(日)、大阪北区のホテル エルセラーン大阪、エルセラーンホールで行われ、
ハイライトの表彰式では主演男優賞をW受賞した菅田将暉さん、桐谷健太さん、主演女優賞・蒼井優さんら豪華ゲストの顔ぶれの登場に満席の客席からは歓声とため息、
そして大爆笑が巻き起こった。
■W主演男優賞の菅田将暉、桐谷健太と、司会・浜村淳のトークに大爆笑。
午後の表彰式では、映画の伝道師、総合司会の浜村淳が、おおさかシネマフェスティバル名物の「ちっちゃい」トロフィーを贈呈しながら受賞者と爆笑トークを繰り広げた。
助演女優賞田中麗奈が登壇した時は、華やかな裾の長いロングドレス姿に会場からも思わずため息が漏れ、助演男優賞のユースケ・サンタマリアは走って登壇、 壇上の受賞者に握手を交わしながら、花束贈呈のスペシャルサポーターと抱き合って喜びを表現。
肝心の受賞作の話にいくまで散々他の話題をした挙句、『あゝ、荒野』の後篇はまだ観ていないという浜村にツッコミを入れまくる一幕も。
当映画まつり初となる2年連続主演女優賞を受賞した蒼井優は昨年スケジュールの都合で欠席となったが、 「こんなにお客様が泣き笑いする映画まつりなら、無理をしてでも来れば良かった」と思わず感想がこぼれた。
当映画まつり初となる主演男優賞W受賞となった大阪出身の桐谷健太と菅田将暉。
先に登壇した桐谷健太はガッツポーズで登壇。この日一番の歓声で迎えられた菅田将暉と肩を組み、二人で凱旋受賞を称え合った。
浜村からの「ちょっと漫才やれますか?」というムチャぶりに、菅田と桐谷二人で「僕らは(劇中で)コンビじゃないんですよ」と切り返し。
「ちゃんと観てくださいよ!」「『あゝ、荒野』後篇も、観てくださいよ!大体観てへん」と二人で畳みかけ、受賞作『火花』を地でいくようなトリオ漫才ぶりに、会場は大爆笑。
蒼井優も最後に「今年は菅田さんと色々な会場(映画賞授賞式)をまわることが多かったが、こんな会場はなかなかない」と観客と一体となった表彰式に感心しきりだった。
助演女優賞田中麗奈が登壇した時は、華やかな裾の長いロングドレス姿に会場からも思わずため息が漏れ、助演男優賞のユースケ・サンタマリアは走って登壇、 壇上の受賞者に握手を交わしながら、花束贈呈のスペシャルサポーターと抱き合って喜びを表現。
肝心の受賞作の話にいくまで散々他の話題をした挙句、『あゝ、荒野』の後篇はまだ観ていないという浜村にツッコミを入れまくる一幕も。
当映画まつり初となる2年連続主演女優賞を受賞した蒼井優は昨年スケジュールの都合で欠席となったが、 「こんなにお客様が泣き笑いする映画まつりなら、無理をしてでも来れば良かった」と思わず感想がこぼれた。
当映画まつり初となる主演男優賞W受賞となった大阪出身の桐谷健太と菅田将暉。
先に登壇した桐谷健太はガッツポーズで登壇。この日一番の歓声で迎えられた菅田将暉と肩を組み、二人で凱旋受賞を称え合った。
浜村からの「ちょっと漫才やれますか?」というムチャぶりに、菅田と桐谷二人で「僕らは(劇中で)コンビじゃないんですよ」と切り返し。
「ちゃんと観てくださいよ!」「『あゝ、荒野』後篇も、観てくださいよ!大体観てへん」と二人で畳みかけ、受賞作『火花』を地でいくようなトリオ漫才ぶりに、会場は大爆笑。
蒼井優も最後に「今年は菅田さんと色々な会場(映画賞授賞式)をまわることが多かったが、こんな会場はなかなかない」と観客と一体となった表彰式に感心しきりだった。
おおさかシネマフェスティバル2017
「おおさかシネマフェスティバル2017」が3月5日(日)、大阪北区のホテル エルセラーン大阪、エルセラーンホールで行われ、
ハイライトの表彰式では日本映画作品賞・片淵須直監督、助演男優賞・東出昌大さん、助演女優賞・杉咲花さんら豪華ゲストの顔ぶれの登場に歓声とため息、
そして、総合司会浜村淳さんのトークに大爆笑が巻き起こった。
同フェスティバルは、76年「おおさか映画祭」としてスタートしてから41周年を迎えた。 午前は地元中心に活躍する若き才能に贈るワイルドバンチ賞及び新人男優賞をW受賞した小路紘史監督の『ケンとカズ』を上映。 上映後には、小路監督、新人男優賞を受賞した毎熊克哉さん、高橋聰実行委員長、春岡勇二選考委員長が集い、わずか300万円で撮りあげたという同作の撮影秘話をはじめ、 映画祭ゆかりの関西を代表する映画人が集い、おおさか映画祭誕生秘話や、暴力的なカズを演じるため、家で枕を叩いて役作りをしたと毎熊さんがエピソードを披露。 元々映画学校の同期で共に監督を志したという二人が、次はお互いに経験を積んだタイミングでまた監督と役者として一緒に映画を作りたいと抱負を語った。
昼食休憩後、午後1時からの表彰式では、総合プロデューサーの大森一樹監督が「映画ファンが映画について語り合う映画まつりが、こういう形で続くのはうれしい。 先日亡くなった、僕らの時代の象徴である鈴木清順監督が映画祭に何度かお越しいただき、温かい言葉を残していただいたことを覚えています。 80年のベストテンで、1位に鈴木清順監督の『ツィゴイネルワイゼン』、2位に黒澤明監督の『影武者』、3位に私の『ヒポクラテス』と二人の名監督に並んで3位に入ったときは、自分も映画史に入ったのだと本当に感動しました。 今年のベストテンも、この年にどういう映画があって、どういう順番だったのか、受賞された方は10年後思い出していただければうれしい」と鈴木清順監督の思い出に触れながら挨拶した。 花束やトロフィー贈呈を一般スペシャルサポーターが務めるなど、手作り映画祭ならではの一体感で、満席の観客からも大きな拍手が送られた。
同フェスティバルは、76年「おおさか映画祭」としてスタートしてから41周年を迎えた。 午前は地元中心に活躍する若き才能に贈るワイルドバンチ賞及び新人男優賞をW受賞した小路紘史監督の『ケンとカズ』を上映。 上映後には、小路監督、新人男優賞を受賞した毎熊克哉さん、高橋聰実行委員長、春岡勇二選考委員長が集い、わずか300万円で撮りあげたという同作の撮影秘話をはじめ、 映画祭ゆかりの関西を代表する映画人が集い、おおさか映画祭誕生秘話や、暴力的なカズを演じるため、家で枕を叩いて役作りをしたと毎熊さんがエピソードを披露。 元々映画学校の同期で共に監督を志したという二人が、次はお互いに経験を積んだタイミングでまた監督と役者として一緒に映画を作りたいと抱負を語った。
昼食休憩後、午後1時からの表彰式では、総合プロデューサーの大森一樹監督が「映画ファンが映画について語り合う映画まつりが、こういう形で続くのはうれしい。 先日亡くなった、僕らの時代の象徴である鈴木清順監督が映画祭に何度かお越しいただき、温かい言葉を残していただいたことを覚えています。 80年のベストテンで、1位に鈴木清順監督の『ツィゴイネルワイゼン』、2位に黒澤明監督の『影武者』、3位に私の『ヒポクラテス』と二人の名監督に並んで3位に入ったときは、自分も映画史に入ったのだと本当に感動しました。 今年のベストテンも、この年にどういう映画があって、どういう順番だったのか、受賞された方は10年後思い出していただければうれしい」と鈴木清順監督の思い出に触れながら挨拶した。 花束やトロフィー贈呈を一般スペシャルサポーターが務めるなど、手作り映画祭ならではの一体感で、満席の観客からも大きな拍手が送られた。
おおさかシネマフェスティバル2016
おおさかシネマフェスティバル2016は、前身のおおさか映画祭スタート(1976年)から、
40周年の節目を迎えたことを記念し、原点となった創立メンバーの一人、
大森一樹監督のメジャー・デビュー作『オレンジロード急行』を上映。
上映後には大森監督と同じく創立メンバーの高橋聰実行委員長らによるトークショーも行われ“お祭り”を盛り上げました。
ハイライトの表彰式はすでにおなじみ“浪花の映画伝道師”浜村淳さんの司会で行われ、 助演女優賞の黒木華が「撮影中のため」欠席となった以外は全員出席の充実メンバーで満員のファンを沸かせました。
監督賞・山下敦弘、作品賞と脚本賞・橋口亮輔のほか昨年、『ハッピーアワー』で大注目を浴びた濱口竜介が顔をそろえてファンの喝采を集めました。 また、山下監督『味園ユニバース』の高木風太が撮影賞、池永正二が音楽賞に選ばれ“三冠”受賞となりました。
俳優部門では新人男優賞・坂口健太郎、新人女優賞・杉咲花、藤野涼子 がフレッシュな魅力をアピールし、助演男優賞・松坂桃李の登場には会場の女性観客がどよめきました。 主演男優賞・佐藤浩市と主演女優賞・樹木希林が風格と貫禄で、2時間に及んだ授賞式を締めました。 浜村さんの名調子はこの日も絶好調で、会場を何度も爆笑の渦に包みました。 午後3時半からは“三冠受賞作”『味園ユニバース』を上映。 “映画のお祭り”は今年も大盛況のうち幕を閉じました。
遠来のファンも数多く詰めかけてくださいましたが、お客様は口々に「浜村さんの名調子が最高。楽しかった」、 「浜村さんと樹木希林さんのツーショットが見られるのは、世界でもここだけ」 「松坂さんファンでしたが、来年も見に来たい」と大好評を頂きました。 最後に、今年も変わらぬ温かいご支援、ご協力、まことにありがとうございました。
ハイライトの表彰式はすでにおなじみ“浪花の映画伝道師”浜村淳さんの司会で行われ、 助演女優賞の黒木華が「撮影中のため」欠席となった以外は全員出席の充実メンバーで満員のファンを沸かせました。
監督賞・山下敦弘、作品賞と脚本賞・橋口亮輔のほか昨年、『ハッピーアワー』で大注目を浴びた濱口竜介が顔をそろえてファンの喝采を集めました。 また、山下監督『味園ユニバース』の高木風太が撮影賞、池永正二が音楽賞に選ばれ“三冠”受賞となりました。
俳優部門では新人男優賞・坂口健太郎、新人女優賞・杉咲花、藤野涼子 がフレッシュな魅力をアピールし、助演男優賞・松坂桃李の登場には会場の女性観客がどよめきました。 主演男優賞・佐藤浩市と主演女優賞・樹木希林が風格と貫禄で、2時間に及んだ授賞式を締めました。 浜村さんの名調子はこの日も絶好調で、会場を何度も爆笑の渦に包みました。 午後3時半からは“三冠受賞作”『味園ユニバース』を上映。 “映画のお祭り”は今年も大盛況のうち幕を閉じました。
遠来のファンも数多く詰めかけてくださいましたが、お客様は口々に「浜村さんの名調子が最高。楽しかった」、 「浜村さんと樹木希林さんのツーショットが見られるのは、世界でもここだけ」 「松坂さんファンでしたが、来年も見に来たい」と大好評を頂きました。 最後に、今年も変わらぬ温かいご支援、ご協力、まことにありがとうございました。
おおさかシネマフェスティバル2015
「自主開催」となって開催が危ぶまれた「第10回おおさかシネマフェスティバル~映画ファンのための映画まつり~」は、原点に帰って関西映画ファンの思いを結集、多くの皆さんのご支援のおかげで3月1日(日曜)、大阪・桜橋のホテルエルセラーン大阪で無事盛況のうちに開くことが出来ました。温かいご協力、まことにありがとうございました。
今年は都心進出の夢を果たし、おしゃれな「ホテルエルセラーン大阪」で開催。昨年より倍近い広さ(416席)になり「お客さんが来てくれるか」と危惧もしましたが幸い、主演男優賞・綾野剛さん、主演女優賞・池脇千鶴さん、助演男優賞・菅田将暉さんら人気実力とも“旬”の俳優さんたちに来ていただいたほか、 助演女優賞・原田美枝子さん、助演男優賞に吉本興業の坂田利夫さん、新人女優賞に元宝塚のトップスター真飛聖さんら、バラエティー豊かな顔ぶれが人気と評判を高め、チケットは即日完売の好評を得ました。
呉美保監督の話題作『そこのみにて光輝く』が6冠独占の快挙。石井祐也監督の『ぼくたちの家族』が脚本賞と助演女優賞(原田美枝子)とそれぞれ関西ファンからのエールをしっかり届けました。
当日、上映した作品は午前中に『劇場版 神戸在住』。阪神・淡路大震災20年記念作品で、上映後に白羽弥仁監督、主演の藤本泉さん(今年の新人女優賞)、それに総合司会の浜村淳さんによるトークショーを行い“震災復興”へ誓いを新たにした。
表彰式は、新人監督賞・杉野希妃監督が交通事故によるケガのため無念の欠席(実弟・富森氏代理出席)となったほかは全員出席。新人男優賞・野村周平さんが「兵庫県出身で浜村さんのラジオはずっと聴いていた。お会い出来て夢がかないました」と晴れやかに語った。
午後3時からは特別賞に輝いた『太秦ライムライト』を上映。斬られ役ひと筋55年“5万回斬られた男”福本清三さんの初主演作。時代劇のメッカ、京都・太秦の撮影所に生きる男たちの思いがにじむ人情ドラマ。上映前にはこの映画のプロデューサーで脚本家の大野裕之さんが製作裏話を披露した。
俳優さんはもちろん、監督も脚本家もキャメラマンも一同に会した“おおさかシネフェス”は軽妙酒脱な“浜村節”がさえ渡り、和気あいあいと進み、観客からは「こんなアットホームな映画祭は東京にはありませんね」とずいぶん好評を頂きました。
今年は都心進出の夢を果たし、おしゃれな「ホテルエルセラーン大阪」で開催。昨年より倍近い広さ(416席)になり「お客さんが来てくれるか」と危惧もしましたが幸い、主演男優賞・綾野剛さん、主演女優賞・池脇千鶴さん、助演男優賞・菅田将暉さんら人気実力とも“旬”の俳優さんたちに来ていただいたほか、 助演女優賞・原田美枝子さん、助演男優賞に吉本興業の坂田利夫さん、新人女優賞に元宝塚のトップスター真飛聖さんら、バラエティー豊かな顔ぶれが人気と評判を高め、チケットは即日完売の好評を得ました。
呉美保監督の話題作『そこのみにて光輝く』が6冠独占の快挙。石井祐也監督の『ぼくたちの家族』が脚本賞と助演女優賞(原田美枝子)とそれぞれ関西ファンからのエールをしっかり届けました。
当日、上映した作品は午前中に『劇場版 神戸在住』。阪神・淡路大震災20年記念作品で、上映後に白羽弥仁監督、主演の藤本泉さん(今年の新人女優賞)、それに総合司会の浜村淳さんによるトークショーを行い“震災復興”へ誓いを新たにした。
表彰式は、新人監督賞・杉野希妃監督が交通事故によるケガのため無念の欠席(実弟・富森氏代理出席)となったほかは全員出席。新人男優賞・野村周平さんが「兵庫県出身で浜村さんのラジオはずっと聴いていた。お会い出来て夢がかないました」と晴れやかに語った。
午後3時からは特別賞に輝いた『太秦ライムライト』を上映。斬られ役ひと筋55年“5万回斬られた男”福本清三さんの初主演作。時代劇のメッカ、京都・太秦の撮影所に生きる男たちの思いがにじむ人情ドラマ。上映前にはこの映画のプロデューサーで脚本家の大野裕之さんが製作裏話を披露した。
俳優さんはもちろん、監督も脚本家もキャメラマンも一同に会した“おおさかシネフェス”は軽妙酒脱な“浜村節”がさえ渡り、和気あいあいと進み、観客からは「こんなアットホームな映画祭は東京にはありませんね」とずいぶん好評を頂きました。
おおさかシネマフェスティバル2014
おおさか映画祭の歴史と流れ
海のものとも山のものともつかない「第1回映画ファンのための映画まつり」というイベントを開いた時、
誰がこれに来てくれるのだろうという不安が大きかった。
特に映画人のゲストは本当に来てくれるだろうか。ゲストが来なければお客が来ないのも自明である。
案の定、主演男優賞の渡哲也がテレビ映画のため来場できないことが分かった。
しかし、主演女優賞のひし美ゆり子、助演女優賞の多岐川裕美ほか他のゲストの多くが出席してくれて、会場はほぼ満員で何とか無事終えることができた。
スクリーン横のロビーに松竹梅の一斗樽を置いて、ゲスト陣を囲んで鏡割りを行った。
松竹梅は渡哲也の石原プロから映画祭へ贈られたもので、我々スタッフのうれしさは格別なものがあった。
第2回は水谷豊と原田美枝子の主演男女優賞がそろって参加した。 『大地の子守歌』のヒロインは、第24回の『愛を乞うひと』で再会し、新生のおおさかシネマフェスティバル2015にて『ぼくたちの家族』で再々会したのは夢のような喜びだった。 第3回は助演男優賞の舘ひろしがロビーにぽつんと1人で座っていたのが印象的で、 第4回はカッコいい松田優作、原田芳雄が並び、間に主演女優賞の小川恵がいてほほ笑んでいたのが忘れられない。 柳町光男、矢崎仁司が自主製作賞で参加しているのもにんまりするし、御大・深作欣二と松坂慶子、風間杜夫・平田満を迎えた新世界のステージは夢の光景のように思える。 『時をかける少女』『さびしんぼう』の大林宣彦、『Aサインデイズ』の崔洋一、『鬼火』の望月六郎の勢いに圧倒された。
映画祭を通じていろんなスター、監督、カメラマンら映画人としばしの時間を持てたことは大きな喜びであり、 この映画祭のおかげであるが、そのことがこれに参加してくれたスタッフ、観客と少しでも共有していると思いたい。 映画祭を続けられたのは、やはり渡哲也の松竹梅一斗樽のおかげのような気がする。『仁義の墓場』は我々の記念すべき大傑作といえるだろう。
第2回は水谷豊と原田美枝子の主演男女優賞がそろって参加した。 『大地の子守歌』のヒロインは、第24回の『愛を乞うひと』で再会し、新生のおおさかシネマフェスティバル2015にて『ぼくたちの家族』で再々会したのは夢のような喜びだった。 第3回は助演男優賞の舘ひろしがロビーにぽつんと1人で座っていたのが印象的で、 第4回はカッコいい松田優作、原田芳雄が並び、間に主演女優賞の小川恵がいてほほ笑んでいたのが忘れられない。 柳町光男、矢崎仁司が自主製作賞で参加しているのもにんまりするし、御大・深作欣二と松坂慶子、風間杜夫・平田満を迎えた新世界のステージは夢の光景のように思える。 『時をかける少女』『さびしんぼう』の大林宣彦、『Aサインデイズ』の崔洋一、『鬼火』の望月六郎の勢いに圧倒された。
映画祭を通じていろんなスター、監督、カメラマンら映画人としばしの時間を持てたことは大きな喜びであり、 この映画祭のおかげであるが、そのことがこれに参加してくれたスタッフ、観客と少しでも共有していると思いたい。 映画祭を続けられたのは、やはり渡哲也の松竹梅一斗樽のおかげのような気がする。『仁義の墓場』は我々の記念すべき大傑作といえるだろう。